恐竜絶滅の真実〜地球膨縮説〜


 46億年前に地球が誕生し、38億年前に生命が誕生したといわれています。そして、先カンブリア時代、古生代と生物は進化していき、地球上で最も栄えたといわれている恐竜が生存していたのが中生代のジュラ紀、白亜紀です。
 恐竜がいたということは化石が存在することによって証明されていますが、実際はどうなのでしょうか。

 地球上の生物というものはすべて自分の体重を自分の足で支えて生活しています。もちろん大昔に生息していた恐竜も例外ではありません。しかし本当にあれだけの体重をささえられたのか疑問が残ります。

 そこで人間のサイズを巨大化にすることにより、このことを証明してみましょう。
 参考とする人間のデータは、身長170cm、体重60kgとします。この人間が、サイズが10倍の大きさに巨大化したらどうなるでしょうか。
 身長は170cmの10倍なので、170cm×10倍=17mになります。一方、体重のほうは、60kgの10倍で、60kg×10倍=600kg  ・・・とは単純にならないのです。
 サイズが1倍の時は、体積で考えてみると、縦は1倍、横は1倍、高さは1倍で

(縦×横×高さ) = 60kg

となります。
 一方、サイズが10倍になったときは、縦は10倍、横は10倍、高さは10倍で

(縦×10倍)×(横×10倍)×(高さ×10倍)=(縦×横×高さ)× 103
    = 60kg × 103 = 60,000kg = 60t

と元のサイズの1,000倍、60tになってしまいます。
 サイズが10倍になれば、身長は10倍になりますが、体重は103(1,000倍)になるのです。
サイズがn倍になれば、体重はn3倍になるのです。このことを『サイズの法則』といいます。

また、ウェイトリフティングの選手のチャンピオンを例にとってみると、人間の最大パワーは300kgらしく、それ以上の体重になってしまうと歩くこともままならなくなります。
 そして、すべての動物に対して、筋肉の量に関して最大パワーというものは同じで、鳥類、爬虫類、哺乳類、ともに変わりがありません。
 体重というものは、大きさが2倍になると2×2×2の8倍になりますが、それに対し筋力は、細い筋肉の繊維が束になっているもので、力は体積の3乗ではなく筋肉を縦に割った面積になり、最大パワーは2×2の4倍、いわゆる2乗になります。これを『2乗3乗の法則』といいます。以上のことより生物は大きくなればなるほど筋力が足りなくなり、体を支えることができなくなってしまいます。
 そして『サイズの法則』、『2乗3乗の法則』により、今の地球上の生物が支えられる体重は30tが最高だといわれています。

ここで恐竜のことについて考えてみましょう。例に出す恐竜は1億5千年前の古生代、ジュラ紀後期に繁栄していたといわれているアパトサウルス(Apato saurus)です。
 この恐竜は大人で全長21〜25m、体重20〜35tあり、昔、ブロントサウルス(Bronto saurus)と間違われた恐竜です。カマラサウルス(Camara saurus)の頭部を間違えてアパトサウルスにつけてしまった恐竜がブロントサウルスです。このことから、アパトサウルスは『惑わす(Apato)トカゲ(saurus)』といわれています。
 このアパトサウルスですが、上に述べたように30tをゆうに超えます。しかも30tというのは支えられる最大体重であって、生物として生活するためには約10tが限界といわれています。この10tというのが、現在地球上で最大の陸上動物のアフリカゾウ(Loxodonta africana)ですが…。
 ではなぜ大昔に恐竜は生存できたのでしょう。化石は足跡が残っていることから恐竜が本当に存在したことは明らかです。しかしこの状況で恐竜が存在するためには体重を軽減させなければなりません。そのための仮説として重力が今より小さかったことがあげられます。



≪仮説1≫
 重力が今より小さかった理由の1つとして自転が今より速かったということが考えられます。
 地球の自転によって遠心力が地球の外側にかかり、重力が緩和されるということです。

 光合成細菌であるシアノバクテリア(ラン藻類)は、日光中に光合成をする際、バクテリアが分泌する粘液に、細かい堆積物が海水中の炭酸カルシウムとともに付着されます。また運動性もあるため、光を求めて沈着物の表面に出てきます。そして、夜間は活動を休止する。というような繰り返しにより、炭酸カルシウムを含む硬い層状の構造が形成されます。
 これによって水中で構築されたドーム状、柱状のものをストロマトライトといい、またこのストロマトライトの構築者であるシアノバクテリアは日周期で行動するため、1日1枚の薄い層を形成します。この成長方向は地軸の傾きによって変化する太陽の高度に反映して、年間1周期の緩やかなサインカーブを描くことになります。
 化石ストロマトライトにおいて1周期内の層の数を数えると、8億5千年前は1年が435日であったことがわかるのです。
 これは過去の地球の自転が今よりも速かったことを意味します。
 原因は地球の自転よりも遅いペースで地球の周りを回っている月が引力を及ぼし、地球の自転に「ブレーキ」をかけているためなのです。このままいくと月の引力による「ブレーキ」により、地球の自転は止まってしまいます。
 実際、止まるといっても、停止してしまうのは単純計算で、およそ44億年後のことなのですが…。          (詳細については他のファイル(最古の生物)を参照)

 上記のとおり自転が速かったことは証明できるのですが、地球が誕生したときの頃はまだしも、恐竜が繁栄していた頃は、自転が速いというような要因では重力はたいして変わらなかったらしいです。



≪仮説2≫
 もう1つの理由として、地球防縮説による物理法則に則った重力変化が考えられます。

 パンゲア地球(現在の大陸地殻のみで覆われている)の大きさを推測してみましょう。
 算出方法は、大陸地殻の面積を推測し、その面積から球体(地球)の大きさを求める、という簡単なものです。

球体の表面積の公式 : V=4πr2

V:球の表面積   π(パイ):円周率 3.14   r=球の半径(6370km)

 大陸地殻のみの面積を上式のVに代入して計算することで、r:パンゲア地球の大きさが判明します。
 陸地と海洋の割合は、3:7の割合だといわれていますが、この陸地には大陸棚部分を含めていないので使用できません。大陸地殻(大陸棚縁下までをさす、大陸棚縁上ではない)と海底地殻の割合は、約4:6になると思われます。
 この割合から、パンゲア地球の表面積は、現地球の4/10の表面積だと推定できます。
 現地球の面積(V)は、4π(6370km)2になります。

パンゲア地球の面積 = 現地球の面積  × 4/10
             = 4π(6370km)2 × 4/10
             = 4πr2

r2 = (6370km)2 × 4/10
r2 = 16,230,760
r  = 4,028,741km        …パンゲア地球の半径

 パンゲア地球の半径は約4028kmである。よって現地球の半径6370kmの63%だったと推測できるのです。
 過去の地球は、現在よりも約2000kmも小さい状態から膨張したことになります。俄かには信じ難いでしょうが…。

 そして次に重力を変化さしてみましょう。

F = mg       … 重力加速度の公式
F = GMm/r2    … 万有引力の公式

F:重力の大きさ、万有引力の大きさ      G:万有引力定数
M:地球の質量                m:地球上のある物質の質量
r:Mm間の距離

 検証の前にひとつ注意点を。
 ここでは、地球の重力が変化することを前提としているので、1G下の環境なら
『質量(m)』=『重さ(m)』
 となりますが『重力』が変化すると、質量は変化しなくても重さはが変化します。
『質量(m)』 『重さ(m)』
 となる点に注意してください。

 本題に入ります。
 先ず前提条件として、地球の大きさ(r:半径)が変わることと、大きさが変わっても地球の質量(M)は変化しないこと。この2点の条件が必須となります。地球の質量は変わらずに、地球は防縮するということです。

 上の方で取り上げた、重力加速度の公式 と 万有引力の法則より、

mg = GMm/r2
        となり両辺のmを消去して

g = GM/r2
        r2を移動させて

GM = gr2            … @
        が得られます。

 同様に、地球の大きさが変化する場合。
G:万有引力定数  M:地球の質量  m:ある物体の質量
 は変化しませんのでそのまま使用できます。
 逆に、地球の大きさ(r:半径)は変化するかはどうかは不明なのでg'とします。
 重力加速度の公式 と 万有引力の法則、上記の記述 g'とr'から

mg' = GMm/r'2
        となり、両辺のmを消去して

 g' = GM/r'2
        r2を移動させて

GM = g'r'2            … A
        が得られます。

 ここで、もしもg'=gである(重力が変化しない)ならば、r'=r(地球の大きさが同じ)
となってしまい、理論(地球の大きさが変わる)自体が成り立たなくなります。
 よって、地球の大きさrが変化するのであれば、@Aよりも重力gも変化することになります。
*但しこの場合の重力変化は地上での変化を意味しています。
*今から100年前キャデンベッシュがこの手法で地球の質量を算出しました。"キャデンベッシュの実験"で知られています。

また@A式より
GM = gr' = g'r'2          … B
が成立します。
 B式は、地球の質量(地球でなくても可)が変化しないのであれば、重力加速度gと地球の半径rの2乗の積は、常に地球の質量Mと万有引力定数Gの積に等しくなることを表しています。
 この条件の下で、地球の大きさrと重力gは変化するのです。



検証1
 B式の検証も兼ねて、パンゲア地球(半径r'=4000kmとします)の重力加速度g'を求めてみましょう。

 現地球の重力加速度 g:9.8m/s2   現地球の半径 r:6370km  及びB式より

GM = 9.8m/s2・(6370km)2 = g'(4000km)2

g'  = 9.8m/s2・(6370km)2  /(4000km)2
            上式の右側2式のみで計算(=GMではない)

g' = 24.85335125m/s2       … 半径4000kmのときの重力加速度

(g' = 24.85335125m/s2)/(g = 9.8m/s2) = 2.53605652倍

 パンゲア地球(半球約4000km)のときの重力加速度は、現在の約2.5倍の24.85m/s2である。


検証2
 膨張した場合はどうでしょうか。地球の大きさが倍(半径r'2×6370km)になったときの重力加速度g'を求めてみましょう。

   現地球 の 重力加速度    g:9.8m/s2
   現地球 の 半径       r:6370km    より

GM = 9.8m/s2・(6370km)2 = g'(2×6370km)2

g' = 9.8m/s2・(6370km)2/(2×6370km)2
              上式の右側2式を計算(=GMではない)

g' = 2.45m/s2    … 半径12740kmのときの重力加速度

(g' = 2.45m/s2)/(g = 9.8m/s2) = 0.25倍(1/4倍)

 半径倍(半径12740km)のときの重力加速度は、現在の約1/4倍の2.455m/s2である。



@式やA式のGMは常に等しくなるのでしょうか。
 Mを求めることにより、実際のMの質量と比較してみることにしましょう。

    万有引力定数の値  G = 6.67259×10-11Nm2/kg2

@式より
    GM = gr2      … M = の形に変える

     M = gr2/G
          これを計算すると

     M = 5.96×1024kg
          となります

 実際値はM=5.97×1024kgです。誤差がありますが、これは目を瞑ってください。



 現在見つかっている恐竜の最大体重は100tとも、180tともいわれています。けれども、その推定体重は体の一部分の化石からの推定なので、断定できるものではありません。一般的な恐竜の体重(平均)は10〜50t前後のようです。
 50t(巨大化の仮の上限)を基準として、恐竜の生存可能な重力の大きさから、当時の地球の大きさを推定してみましょう。

 記録に残されている象の最大体重が10tとなっていますので、50tの恐竜が生存に適した重力の大きさは現在の1/5だと仮定します。
 現地球の1/5倍の重力にするには、地球の表面積が5倍のときの地球の半径を求めればよいでしょう。

   現地球の5倍の面積:4π(6370km)2×5倍

              4π(6370km)2×5 = 4πr2

               R = 14243.75km

 50tの恐竜に適した地球の大きさは、現地球の半径の2.24倍の大きさと、推定されます。

但し上の式は象(4本足)を基準にしているので、2本足歩行の恐竜の場合はさらに重力を軽くしなければなりません。
ちなみに、推定最大体重が100tの場合は上式の方法(1/10の重力として)では、半径r=約20144km、現地球の半径の約3.2倍になります。180tなら、半径r=約27000kmで、現地球の約4.2倍の半径になります。

それらの大きさ常識的にみてもありえなさそうです。180tや100tが間違った推定なのかもしれませんし、10tの象を基準として算出していることも原因に挙げられるでしょう。いずれにせよ、恐竜が繁栄していた頃の地球は、現在の地球の倍近くはあったと考えられます。 


≪考察≫
 恐竜が絶滅したというのは、いま現在隕石衝突説が主流となっています。しかし、本当に隕石が衝突したことによって滅んだのでしょうか。

確かに隕石衝突が起こった際、巻き上げられる塵や砂によって太陽光線が遮られ、地球上は寒くなり、恐竜のような大きな生物ほど植物食生物、肉食生物にせよ、食物をとるのは難しくなります。しかしそれは小さな生物にでもありえることであり、ただ生き残る可能性が高いというだけで、大型生物が滅び、小型生物が生き残ったというのは少々疑問が残ります。別に大型恐竜がほんの一握りでも残ってもおかしくはないはずなのです。
ではなぜ大型生物ばかり絶滅したのでしょう。それは今まで述べてきたとおり、地球の重力が大きくなったからなのです。大型恐竜は重力が重くなったせいで、動くことができなくなり滅んでいったと考えられます。また小型の生物は重力が重くなったとしても、生活には影響がなく、生き残ったと思われます。
ただ、一方的に隕石衝突説を否定するわけでもありません。イリジウムを多く含むK
−T境界線が存在(地球内部にあったという可能性もあるが)し、それを境に化石が出てこなくなったということから隕石衝突説も間違いではないでしょう。しかし、そのK−T境界線の近くからでてきた卵の殻に多くイリジウムが含まれていたことにより、隕石が衝突した後も、しばらくは恐竜は生存していたと思われます。
 しかしまた、地球膨縮説にしても、地球の半径が2倍あったということも信じがたいことです。


以上のことより、地球の外的要因(隕石衝突説)、内的要因(地球膨縮説)の両方が起こったと考えるのが一番納得がいきます。
 地球の重力変化により体が重くなり、生活が苦しくなってきたところに隕石が衝突し、食物がとりにくくなった上に少なくなったということで、恐竜は滅んだのではないでしょうか。
 また、隕石衝突による影響を受けにくい海中棲んでいる魚竜ですが、確かに水中では浮力が働くことにより、重力変化の影響も受けにくくなります。現在、海棲生物最大の鯨は100tもあります。浮力のおかげで、サイズに規制はないのです。
 ではなぜ魚竜は滅んだのでしょう。その理由はいたって簡単です。彼らはその性質により途絶えざるをえなかったのです。常に水中生活していたかのようにみえますが、陸上に上がる必要がどうしてもあったのです。
 それは産卵のためなのです。結局彼らは肺呼吸である以上、卵は陸上でなければ呼吸できず、孵すことができません。けれども重力変化のために、陸に上がれなくなり、繁殖が途絶えてしまったのです。
 翼竜についても同等のことがいえるでしょう。古生代の頃は重力が小さかったため、あれほど大きな体でも、高いところから滑空することができたのです。そして重力が大きくなるにつれて、空を飛ぶことができないようになり、後は想像のとおりです。空を飛べなくなった翼竜がどうやって生きていくのか、なんて誰でもわかることですよね。そうです。絶滅するしかなかったのです。

 また、別の視点からみると、気温が低くなったということも考えられます。
恐竜が生存していた頃から、現在にかけて、地球が小さくなっているとしたら、大気の量が一定なため、大気圏の厚さが一定なら、地球の大気は行くところがなくなり、海に溶け込んだと考えられるのです。
 気体というものは、一般的に水温が高くなると液体から出て行き、逆に低いと溶けやすいという性質をもっています。そのため、圧力を上げて、無理矢理気体を液体に溶け込ませると、液体は温度が低くなります。
 このことから、地球が小さくなり、大気が海に溶け込むと、海水温度が下がり、結果的に地球の温度が低くなったと思われます。
 このことによっても、恐竜が絶滅したきっかけに繋がります。
 体の大きな恐竜は体温調節が難しいため、気候の変化についていけず、滅んだともとれます。
 またこのことから、氷河期には地球の大きさが小さかったとも推測できます。

恐竜は爬虫類で変温動物だともいわれていますが、それは、間違いであるという指摘もあるため、あえてこの場では変温動物のせいで気候の変化についていけないとは述べないものとします。また、この間違いであるというこの指摘については、他のファイル(恐竜の生態)にて述べるものとする。

そして最後にひとつ疑問が残ります。
それは小型の恐竜はどうなったのか、ということについてです。確かに大型は滅ぶというのはわかりますが、小型に関してはどうなのでしょう。現存している爬虫類、ワニやカメ、トカゲに進化したとも考えられますが、それでは少々面白みがありません。そこで鳥類に進化したと考えてはどうでしょう。上にも述べたとおり、変温動物ではなかったと考えると、恒温動物である鳥類に進化したとも考えられなくはないはずです。重力が大きくなったということによって動きにくくなった彼らは、環境に適応するために、骨(骨格)を軽くすることによって凌いだと推測できます。そして、適応過剰により体が軽くなった彼らは空に羽ばたいていったのではないでしょうか。

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